好みの戦闘バランス

先日のエンゼルギアに関する感想とコメントを読んでいて(書いていて)思いました。
自分にとって理想の戦闘バランスってなんだろう、と。
というわけで、今日の日記はいつも以上に個人的な感想に終始します。(いつものことですが)

今まで遊んだシステムを並べてみると、先日のエンゼルギアを初めとして、ダブルクロスナイトウィザードビーストバインドNT、アルシャードff、セブン=フォートレスソードワールド無限のファンタジアクトゥルフパラノイアでは戦闘らしい先頭はしなかったから除外するとして、まあ、ものすごく偏っているわけですが…
その中で、戦闘システムとして一番楽しめたのはダブルクロスですかね。

遊んでるものが偏っているのを承知した上で論じると、ソードワールド無限のファンタジア以外、ということになりますが、幾つかの共通点が見えてきます。

・PCのHP<攻撃力であり、PCが本気で攻撃するとPCのHPは一撃で消し飛ぶ。
・PCの死亡に対してなんらかのブレイクスルーが用意してあり、基本的にセッション中にPCが死亡することを推奨していない。
・使用回数などの制限がある、戦闘バランスを崩すようなリソースが存在する。(ナイトウィザードにおいてはプラーナよりもリミットブレイクや神竜がこれにあたる)

これらの共通点を踏まえると、「戦闘でPCが負けることは想定していない、PC達が勝つのが確定しているデキレース」という結論が得られます。…まあ、前々から言われていることですが。

では、「戦闘の楽しみは何か」というと、やっぱり「ここで負けるかもしれないスリル」だと思います。
デキレースにスリルなんかないじゃん!と思われるかもしれませんが、それも案外馬鹿に出来ない…というのも、作り方次第だと思うのです。
ポイントは、上にあげた共通点の一番下。「回数制限のあるリソース」です。

たとえば、アルシャードffやトーキョーN◎VAなどでは加護、神業と呼ばれるリソースを敵、味方ともに持っており、お互いの弾数を読みあいながら戦闘をすることになります。
防御系がもうないと読んで即死系の技を打ち込んだらまだ隠し持っていた、逆に相手の攻撃能力を読み違えて回復、防御系の能力を使い切ってしまった、となったらそこには「全滅」の二文字が見えます。
幸い、この二つはそのリソースに頼らずとも戦闘は継続できますが、やはり相手方がまだ奥の手を隠していた場合、何人かは犠牲になるでしょう。
ただ、アルシャードにおいては敵がいくつの加護を持っているか、というのが固定ではなく、読み合いと言う意味ではあまりにもPC側が不利です。
とりあえずみんなが加護を打ちつくした頃になんとか倒れるような演出を…という感じで、デキレース的な印象が拭い切れません。
(事前に加護の数をバラすなどすれば「読み合い」も機能するかもしれませんが)
その点で、これは私にとっては理想的とは言いがたいシステムになっています。

セブン=フォートレスはあまりプレイしていないのでどんなリソースがあるか把握していないのですが、ナイトウィザードでは特定のリソースを所持しているかいないかで格段に戦闘能力が変わってきます。
なので、PC達がそれを取得している時といない時でまったく違うパターンの最終戦を想定しておく必要があります。(ハンドアウトで「取得していること」と制限をかけてしまい、持っていることだけを想定してバランスをとる方法はある)
このゲームの場合は、そのリソースを使うこと自体にリスクを伴う(使用後に即気絶など)ため、使い時を間違うと死ぬ…というリスクは保障されています。
私はこのゲームのゲームバランスは好きではないです。
キャラメイク次第でバランスが可変するという点と、切り札になるリソースがどのクラスを使っても対等に手に入るわけではないため、特定クラスのキャラクター以外は前座か露払いにしかならないというのが理由です。

エンゼルギアにおいては、先日も書いたように与えられたリソースを小出しにする必要性があまりにも薄いので「とりあえず撃っとけば勝てる」という印象が否めない点と、もう一つ。
死亡に対するブレイクスルーが敵味方共通で一つしかありえないため、上記の「とりあえず撃っておく」が二回で確実にボスすら死んでしまう点。
この二点が戦闘をつまらなくしていると思います。

…全部書ききろうと思ったら異常に長くなるので、今日はここまで。
明日は「いかに自分がダブルクロスの戦闘をよしと思っているか」というやたらと傾倒した賛美なので読み飛ばしてもいいかも。