JL.con#0〜強くてニューゲーム〜

会社を「祝日は休みのはずですよね?」とか言いながら参加してきました。今週末に締め切りがあるのにね(待て)。
しかし後悔はしていません。何故なら、なんと、あの憧れの小林正親先生のゲスト卓に参加することが出来たからです!
もうホクホクのハイテンションです。

システムは「ローズトゥロード」。先日「ソングシーカー」で号泣した私にはたまらないものがあります。
ちょこっと雑談をしたり、ユルセルームの歴史を語ってもらったり、新しいローズの事を聞いてみたりと有意義な時間を過ごしました。

初めてのローズでしたが、ルールは本当に単純で、だけど奥が深い。
傷を負ったらどんどん能力値が低くなっていって、動くことすら容易には出来なくなります。
しかし、クリティカルさえすればどんな無茶も押し通ると言う、GMの負担は大きそうだけどざっくばらんなシステムです。
小林先生いわく、クリティカルさえすれば動かない壁を交渉で説得してどいてもらうこともできるそうです。ビバ、ローズ!(何か間違ってる)
日本最古のファンタジーRPGとの事ですが、魔数やクリティカル、それに技能によるリロールなど、既にブレイクスルーの概念がしっかりと確立していて、FEARゲーばかりやっていた自分にも親しみ易かったです。

シナリオの方は、サプリメント「ストレンジソング」に掲載されているシナリオ。
GM紹介の時に「シナリオの傾向とか今回予告みたいなものは教えていただけますか?」という質問に「実は、シナリオ上、それは答えられないんです」と答える小林先生。
いざシナリオが始まってみると、うーん、なるほど。これは答えられませんね、確かに。
「世界観を知っている必要がない、初心者にも存分に楽しめるシナリオ」と言うことで、しっかりと納得のいく仕掛けが出来ていて大満足でした。

ただ、最後の部分だけ…ネタバレなので隠します。
もうシナリオを知っている、もしくは絶版のシナリオなんかもう遊ぶチャンスがねーよって人だけ反転どうぞ(小林先生がまたどこかのコンベンションでゲストになったらプレイする可能性は高いです)。

記憶も装備も失って廃墟を探検する物語。
途中で「外に出してはいけない魔族がいる」という情報が出るので、倒さないで外に出たらやばいことになりそう。
出口を目の前にして、城の中の行けるところは全て行き尽くし、外に出るしかないのだけど…その魔族がどこにいるのかわからない。
「城から出たら悪いことが起こるのでは?」という不安を消せないままに、「外に出る」という選択しか残っていない状況。
閉鎖空間の中で、数少ない情報源であるNPCは開始早々に死んでしまったり、PCたちと同じく記憶を失っていて、推測を確証に変える情報もないという感じ。
本当は外に出てからが本当のクライマックスだったんですけど、こう、「バッドエンドになる選択肢を無理矢理選ばされた」って感じがひしひしと。
最終的には面白かったと思うのですけど、行き詰まった瞬間の、プレッシャーと言うか、閉塞感はちょっときつかったです。

まあ、簡単に言えば、「選択肢を一つずつ潰していって、最後に残ったものはどんなに疑わしくてもそれが答えだ」という、推理小説で読んだようなセリフが当てはまるパターンだったのですけど、その疑わしさを解消できなかった時の不安はかなりのもので、この部分だけは、どうしても気持ち悪さが残りました。

個人的に、リスクを犯すにはそれなりのリターンが見込めないといけないと思っています。
上記の場合、「不安の目が確証できない」というリスクが目立ち、その言及を避けて決断することにメリットは見当たりません。
メリットはないのだけど、言及をする方法がない…という「手詰まり」の状況です。

それならばいっそ、ミスディレクションを含んで情報過多になるくらい情報を与えて、あえてそこにメリットがあると信じて飛び込ませるくらいにしたほうが気持ちいいのにな…と思います。

もう少し方法はあったんじゃないかな…と思いつつ。
「次は別のシステムでも遊ぼうね」などと声をかけていただき、小躍りしてました(ぉ)