幸せを感じてる

先日、サークルのメンバーの一人とコンベンションに行ってきた。
私はPL参加でトーキョーN◎VAの初体験。連れの友人はGMとして立卓。
その、友人の卓に、「彼」はいた。

友人は、最近のコンベGMでちょっと酷い経験を重ねていたので少し心配だった。
たまたま自分が座った席から見える卓だったのでちらりと覗いたが、楽しそうだったのと、自分も自分の参加してる卓に集中しないとGMに失礼だと思ったのでそれで放っておいた。
セッション時間が終わって、友人のもとを訪れてみるとある意味、予想と違っていた。
……悪くはなかった、なんてレベルじゃない。最高に楽しかったという、輝いた顔をしているのだ。
会場になった部屋を出ても、まるで名残惜しいというように、その卓のみんなが談笑に興じてる。
せっかくだから、とGMをやっていた友人のついでに夕飯をご一緒させてもらった。
そんな繋がりだから、この経験は私には間接的なものでしかない。

「彼」の事を聞けば聞くほど、驚きの連続だった。
初めてのゲームで堂々と主人公を勤め上げた…その「彼」が、そのシステムどころかTRPGすら初めてだと言うのだ。
実年齢の若さにも驚いた…が、それは置いておいて。

「彼」と話していると、どんどん話が溢れてきた。
お勧めのRPGのこと、楽しかった経験のこと、辛かった時のこと、これからRPGを遊んでいくなら気をつけて欲しいこと…セッションが終わってから、三時間は喋っていたように思う。
脅かすような話も、慣れてないと理解できないかもしれない話も、つい口にしてしまっていた気がする。
それでも「彼」はそれをしっかりと聞いて、頷き、疑問を返して、話し合って、そして何より、楽しそうだった。
その日のセッションの事を思い返して話す時など、本当に楽しんでいたように見えた。
セッションとはまた別の、関係のない時間だったけれど、この時間はとても楽しかった。

TRPGはコミュニケーションのゲームである。
他にもいろいろな要素はあれど、最低でもGMとPL、他人がいなければ成り立たない遊びだ。
私も、初心者対応についてとか偉そうに色々書きましたが、経験の有無とか、些細なテクニックをいかに駆使するかとか、そんな事とは比べ物にならない大切なことがある。

「話していて楽しい」

これが、何よりも大切。
もちろん、自分だけが楽しいなんてのはダメで、話している相手と「一緒に楽しむ」という意識がなければ、楽しい会話は成立しない。一方的に楽しむ、楽しませるなんて演説か寄席か。それはコミュニケーションではない。
「彼」は、「一緒に楽しもう」としてTRPGをしていた。
TRPGの話をしていた。
それが、たまらなく嬉しかった。
「いい話だ」なんて冗談みたいに言いながら、本気で泣きそうになってたのを堪えてたのは秘密だ。

この日は、そんな大切な事を思い出させてくれた。
私にとっても忘れられない一日となりそうだ。

次の機会があれば、是非とも「彼」と一緒に遊びたい。
心底そう思える。
もし、この日記が「彼」の目に届くことがあったなら、恥ずかしいけれど言わせて欲しい。

正直、私も結構酷い目にあってコンベンションGMを敬遠してたけど、君のようなプレイヤーに会えるのであれば、それがどんなに低い確率でも頑張ってみたいと思う。

なんか、感動をそのままに書いたら結構ぐちゃぐちゃな文章に…まあ、気にしない(ぉ)